ホテルシステムPMSの比較・選び方 クラウド型のおすすめ
ホテルシステム PMSとは
PMSと聞いても、民泊や小規模宿泊施設を初めて運営する方や、ホテルコンサルタントの方には馴染みが薄いかもしれませんね
PMSはホテルを運営するために必要な予約の管理、清算をパソコンで行うシステムのことです。
フロントに宿泊台帳(紙にその日に泊まる人の部屋を書いたもの)を置いていたりエクセルに入力しているホテルもあると思いますが、その代わりに毎日の宿泊管理をしたりチェックインカード(宿泊者名簿)を簡単に管理できるものです。
ただ、PMSサービスを行っている会社は60社以上あるので、何が違うのか調べるだけで大変です。
そこで、PMSでチェックするポイントや、ホテル・民泊の規模に合わせたオススメのサービスのランキングを紹介しますね。
今まではサーバーを購入したり、PMS専用のパソコンが壊れると業務に支障が出るという問題がありましたが
最近はクラウド型と呼ばれる、サーバーはPMSサービス会社にあって、ホテル側にはインターネットに繋がるパソコンやスマホがあれば使えるというものが主流になっています。
予約管理(PMS)で必要な機能
PMSには様々な機能がありますが、実際にホテルを運営している会社がソフト作成をしていないケースも多く、不必要な機能もあったりします。
そこで、ここだけはチェックしておきたい必要な機能をまとめました。
客室管理・宿泊台帳の電子化
どのPMSにも必ずある客室管理機能ですが、使い勝手が対象としている客室規模によって違いがあります。
1室から100室前後の小規模・中規模向け および 民泊・ゲストハウス向けのPMSの場合は、
ホテルの実際の客室の位置関係に似たイメージで客室を表示できるものが多いです。
逆に100室以上500室などの大規模ホテル向けのPMSでは客室が一覧表になって表示されるものが多いです。
画面上に多くの情報が表示されるメリットがある反面、小規模施設だと見にくいので使い勝手が悪くなることも。
ホテルの客室数にあったPMSを選びましょう。
2人以上が同時に同じ予約を修正することがないように、1人が開いている時はロック(排他処理)がされるか?
※ロックされないと、後から修正して保存した人のデータしか残りません。最初に入力した人のデータが消えてしまいます。
客室の設備が故障して宿泊利用できない日・期間があった場合に故障部屋として表示する。利用できない部屋だと分かる
連泊の登録や表示
ビジネス出張での長期連泊や、観光旅行客の2連泊など連泊で宿泊されるお客様の予約を電話で受けた場合に
空室があるのか素早くチェックできないと 予約を受けていいのか回答できないですよね。
また空いていることが分かっても、簡単に登録できないと不便ですね。
紙台帳で月ごとの一覧にまとめているので一目で空室状況が分かる というホテルもあると思います。
画面で一覧表示される機能があるホテルシステムを選ぶと便利ですね。
ホテル予約サイトの予約 自動取り込み
楽天トラベルや じゃらんnet、ヤフートラベル、booking.com、エクスペディアなどのホテル予約サイトや自社ホームページの予約が
自動的にPMSに取り込みされたら、予約・変更・キャンセルの情報が1つの画面で確認できて便利ですよ。
ねっぱん、てまいらず、らく通、TLーリンカーンなどの日本国内大手 サイトコントローラーと連携できるものが多いです。
一般的にPMS連携と呼ばれています。
ただし、PMSサービスによっては高額な初期設定費用がかかったり、月額数万円の連携サービス費用がかかるものがあります。
これらの費用はオプション(別途有料)として、ホームページでは公開されていなかったり、基本使用料に含まれていないケースが多いので
基本月額使用料が安い と思って申し込みをしたら、後で思った以上の費用がかかった ということがないようにチェックしましょう。
・予約された部屋の種類に合わせて、自動的にアサイン(割付)されるか?
入金管理
宿泊費用だけでなく、追加料理、ドリンク、館内のお土産、宅急便などの費用も簡単に計上できると売り上げの一元管理ができます。
売り上げは毎日 現金があっているか確かめると思いますが、締めた後に過去のデータを変更してしまうとお金の管理がおかしくなってしまいます。
売り上げの金額修正ができないようにロックをかける機能があると、間違って過去のデータを修正してしまって経理の方に怒られる なんてこともなくなるでしょう。
旅行エージェントから売掛や自社クーポンで支払いを受けるケースでは、入金確認が容易な方がいいですよね。
入金があったかチェックできる機能があるホテルシステムを選ぶといいでしょう。
調理場へ伝達
1泊2食付きで料理が何種類かある場合、調理場へ料理の数を連絡する方法がシステムを使わないと手で人数を数える手間とミスをする可能性がありますよね。
ホテルシステムで自動的に合計してくれると、調理場でホテルシステムを開くと料理の種類と数量が確認できるので、フロントの方が調理場へ伝達するという手間が削減されますよ
チェックインカードが電子化できるか?
保健所により保管が義務付けられているチェックインカード。
電子化できれば倉庫に保管するスペースが不要になり助かりますね。
クラウド型 PMSオススメ ランキング
クラウド型は、インターネットに繋がるパソコンがあれば それ以外のサーバー購入費用や専用通信装置、ソフト購入費用が不要なのがメリットです。
安くて必要な機能がそろっているPMS
客室管理に必要な機能に絞っている分 とても安価なシステムです。
PMS連携費用込みで9980円/月額(税込)
部屋数が多くなっても追加料金がない
利用人数は30アカウント(利用人数に人数制限なし)なので、中規模ホテルでフロントスタッフや料理スタッフ、清掃スタッフが多い場合でも安いのがうれしいですね。
簡単な宴会予約やレストラン予約にも使える柔軟さもあるので、150室前後までの旅館・ホテルであれば、十分に使えることでしょう。
クラウド型 宿泊予約管理サービス ステイシー
フロントスタッフや経理スタッフが簡単に操作ができるので、ホテル運営がスムーズになるかも。
東京都、大阪府、京都市、金沢市など各市町村の宿泊税にも対応しています。
(金額が定額の地域)
ipadによるチェックインアプリ(無料)を使えば、チェックインカード(宿泊台帳)がペーパーレスにできるようです。
CTI連携はURL連携に対応。(無料)
清掃業務に便利なアプリや経営判断・売上アップに必要な分析機能も追加されています。
2023年には、高度なレベニューコントロールを行うホテル向けにはリクルートのレベニューアシスタントとの連携を開始。
2024年にはレベニューマネジメントに役立つ機能もリリース。
さらにモバイルオーダーとの連携やキャンセル料回収サービスとの連携も開始するなど、以前は他社サービスとの連携不足が弱点だったステイシーの弱点が改善されています。
コールセンターがある宿におすすめ
CTI連動機能があるので、電話がかかって来ると画面に顧客情報・予約情報が表示されスムーズに電話対応が行えます。
コールセンターを持っていて、お客様へのおもてなしを電話対応から徹底している中規模高級ホテルチェーンにおすすめです。
ホテルシステム会社大手のナバックなら、月額35000円前後で利用することができます。
ただし、初期費用が100万円~300万円ほど必要になるようです。
CTI機能がおすすめ。それ以外は必要最低限の機能に絞っているため、他社と機能に大きな差異はないようです。
チェーンホテルや大規模シティホテル向けPMS
高機能・高性能
NEC製のNEHOPSは、シティホテル向けのソリューションや、レベニューマネジメントシステムとの連動機能を持ったハイグレードなシステムです。
1日何回も販売価格を変更するシティホテルや大都市ビジネスホテルにおすすめです。
このシステムなら、レベビューマネージャーをAIに置き換えへの実現に近づくことでしょう。
レストラン予約システムや宴会システム、婚礼システムなどもあるので結婚式場と併設している施設におすすめです。
ただし、高機能な分 イニシャルコストや月額費用が高額になるので、ホテルの収益を圧迫しないか合わせて検討しましょう。
ステイシーは複数施設管理がスムーズです。
プルダウンから施設を選ぶだけで瞬時に選んだホテルの予約情報や売上を見ることができます。