サイトコントローラーの比較。選定する時の注意点。メリット・デメリット

サイトコントローラー比較
サイトコントローラー比較

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サイトコントローラーとは

サイトコントローラーは、設定した料金や在庫、売り止め操作を複数のOTA(楽天トラベルや自社ホームページなど)に行うために必要です。
OTAで予約・キャンセルがあった情報をPMS(宿泊予約管理システム)へ伝えるために必要です。

20年ほど前には、サイトコントローラーがなかったので、料金変更や在庫変更の手間がかかり過ぎるため販売するOTAの数を少なくするなどして、今から考えると販売機会ロスや販売価格の最適化ができていなかった時代もありました。

サイトコントローラがあることで、レベニューマネジメント(売上最大化)や稼働率の向上を行いやすくなりました。

サイトコントローラーの機能

ホテルの運営には一般的に3つの機能が必要です。

・予約システム
・サイトコントローラー
・PMS

予約システムとは

自社ホームページでの予約システムや、楽天トラベル、じゃらんNET、ブッキングドットコムなどのOTAと言われる予約サイトです。
これらの予約システム、OTAには、それぞれ在庫を入力する箇所や、料金を書きこむ箇所がプランや部屋ごとにあります。

PMSとは

お客様がどの部屋に宿泊するのか。素泊まりプラン、朝食付きプラン、2食付きプランなど、どういったプランをいくらで予約したのか、一目で確認するための予約管理システムです。

インボイス対応の領収書印刷の機能もあります。

サイトコントローラーが必要な理由

各予約サイトに、1個ずつ料金を入力する、在庫を入力するのは作業性がとても悪いです。

また大規模ホテル以外ではオーバーブッキングを避けるために在庫を楽天トラベルとじゃらんなどに分散すると売上が伸びない原因となります。

そこで、サイトコントローラーは各予約サイトに同じ在庫を自動的に入力し、予約されると自動的に各予約サイトの在庫を減らします。

また料金を各予約サイトに一括で登録することができます。

専門型サイトコントローラーと一体型サイトコントローラー

今までのサイトコントローラは、PMSと独立していました。
最近になり、サイトコントローラとPMSを合体させた商品を販売する会社もあります。

専門型サイトコントローラのメリット

サイトコントローラーに特化している会社が運営しています。
新しいOTAの追加や、OTAの新しい機能への対応。
OTA側のサーバー高負荷やトラブルに起因して、予約・キャンセル・在庫調整・料金反映が正常に行えなかった際の原因究明やソフトの修正対応などが素早い企業が多いでしょう。

PMSや他の機能がない分、サイトコントローラー単体の動作速度はスムーズなので、料金調整や在庫調整でストレスを感じることも少ないでしょう。

またJTBなどのリアルエージェントを利用する・廃止するために、サイトコントローラを変えたいという場合、PMSは使い続けられることが多いです。

専門型サイトコントローラのデメリット

PMSサービスは別会社に申し込みする必要があります。
PMS専門会社であればPMSに必要な機能が充実している。トラブル時の対応がスムーズなどそれぞれのメリットを生かすことができるでしょう。

新規予約、キャンセルがPMSに反映されるまでに一般的に2・3分から最大5分程度かかります。
(OTAからサイトコントローラーに反映されるのに数分から数十分かかるのは一体型サイトコントローラと同じです。一部のOTAで高速反映される専門型サイトコントローラーメーカーがあります。)

一体型サイトコントローラのメリット

2社に申し込みする必要がありません。
新規予約、キャンセルがサイトコントローラに届くと同時にPMSに反映されるものが多いでしょう。
(OTAからサイトコントローラーに反映されるのに数分から数十分かかるのは専門型サイトコントローラと同じです)

一体型サイトコントローラのデメリット

サーバーがサイトコントローラ、PMSの2つの機能を同時に処理します。
そのためセールなどで大量に予約が入るタイミングや、チェックインや予約編集などでPMSを操作している時にサイトコントローラの速度がダウンする可能性はあります。

またメンテナンスやシステムエラーなどでサービスが停止する場合、サイトコントローラとPMS両方のサービスが同時に停止するので、その間は予約を確認する手段がメールかFAXとなります。
(またはあらかじめ予約情報を印刷しておきましょう)

サイトコントローラー比較

ねっぱん++

ねっぱん++のメリット・デメリットと料金を紹介します。

月額料金

一般的に必要な費用である基本使用料+PMS連携オプションを合わせた月額費用は
12,100円です。
(6室以上の場合)

●内訳
・基本使用料
5室以下の施設 5500円(税込)
6室以上の施設 8800円(税込)

・PMS連携オプション 1WAYの場合
5室以下の施設 1100円(税込)
6室以上の施設 3300円(税込)

・レベニューマネジメントシステム連携オプション
6600円(税込)

・セルフチェックインシステム連携オプション
20室以下の施設 3300円(税込)
21室以上の施設 6600円(税込)

初期費用

一般的に必要な費用である基本使用料+PMS連携オプションを合わせた初期費用は
110,000円です。

・基本
55000円(税込)

・現地トレーニングオプション(説明会)
55000円(税込)
旅費交通費 別途お見積り

・PMS(ホテル会計システム)連携オプション
11000円(税込)

・レベニューマネジメントシステム連携オプション
11000円(税込)

・セルフチェックインシステム連携オプション
11000円(税込)

ねっぱんのメリット

シンプルな画面で在庫調整ができるので、宿泊特化型または朝食提供があるぐらいのビジネスホテルなど小規模な宿泊施設におすすめです。

値段も安いので、複雑な料金コントロールやプラン構成にしない宿は、ねっぱんがおすすめです。

ホテルシステム(PMS) ステイシーと割引キャンペーンを実施していました。

ねっぱんのデメリット

・料金カレンダーが1種類しか設定できません。
プランごとに料金ランクを変えることをカレンダーではできません。
またプラン販売停止日をカレンダーで決めることもできません。

・プランごとに売止を設定する場合、あらかじめ売止グループを作成する必要があります。
売止グループは、部屋タイプごとに各プランを選択しないといけません。

プラン数が多い旅館や規模の大きなビジネスホテルには不向きです。
(らく通のようにプラン名で売り止め、料金コントロールはできません。)

らく通with

らく通withには3つのバージョンがあります。

・らく通with (旅行会社・予約サイト両方の予約通知を管理できる) 21,780円(税込)~
・らく通with 旅行会社版(旅行会社の予約通知を管理できる) 11,000円(税込)~
・らく通with 予約サイト版(予約サイトの予約通知をらくらく管理) 10,780円(税込)~

JTB、日本旅行などのリアルエージェントとの契約をしている昔ながらの旅館やホテルでは、通常のらく通withを使うと思いますが、それ以外のホテルではらく通with 予約サイト版を選びましょう。

ここでは予約サイト版について説明します。

月額料金

10,780円(税込)~

※予約件数による料金追加はなし

・PMS連携料金などは非公開(1WAYは推定3300~5500円ぐらい?)

一般的に必要な費用である基本使用料+PMS連携オプションを合わせた月額費用は
推定14080円

初期費用

0円

らく通のメリット

・料金カレンダーが複数作れます。
チケット付きプランのカレンダーを別に作れば、休館日は販売しないカレンダーが作れます。
楽天スーパーセールのプランで、休前日など販売したくない日を選択することも簡単です。

レベニューマネージャーなど専任の担当者がいるホテルでは、複雑な販売方法により売上を最大化しやすいサイトコントローラーです。

・プラン名から検索して、プラン・部屋ごとに売止を選ぶことが簡単にできます。

(高度な販売コントロールを行えます)

・予約が入った瞬間にお知らせ表示がされるので、満室にするための在庫調整がしやすいです。

・1年前の料金カレンダーが見れます。
新しいカレンダーを作る時などに、過去の料金を参考にできます。

・リアルエージェントとの契約がある場合は、在庫管理や予約の受付ができます(JTB、日本旅行など)

らく通のデメリット

・ねっぱん、手間いらずに比べると在庫調整や売止、料金設定をしてから、次の操作が可能になるまでのタイムラグが少し長いです。
また、時々書き込みエラーが発生し、再度操作をする必要があります。

クラウド型になる前のオンプレミス時代を踏襲して開発されたため、画面構成や操作性が古臭く感じます。
逆に、ある程度年齢を重ねた人には、使いやすいでしょう。

手間いらず.NET2

月額料金

一般的に必要な費用である基本使用料+PMS連携オプションを合わせた月額費用は
20室の場合、33,990円です。(当初2年間)
30室の場合、69,190円です。(当初2年間)

※1か月の予約件数が200件の場合の通信料17,600円
(部屋数 20室。稼働率60%。ネット比率50%の場合、186件)

※1か月の予約件数が500件の場合の通信料46,200円
(部屋数 30室。稼働率70%。ネット比率70%の場合 456件)

●内訳
・基本使用料
20,900円~ +月額通信料(予約1件につき62~88円)

※課金開始後2年間はTypeSKYプラン適用で月額料金から11,000円割引

■基本使用料の詳細
1~ 29室 22,990円(当初2年間は10,890円)
30~ 99室 28,490円(当初2年間は17,490円)
100~199室 33,990円(当初2年間は22,990円)
200~499室 44,000円(当初2年間は33,000円)
500室以上   55,000円(当初2年間は44,000円)

■通信料の詳細(予約1件あたりの単価。ここだけ税抜表記です。)
予約数
1~ 200件 88円
201~ 400件 83円
401~ 600件 78円
601~ 800件 73円
801~1000件 68円
1001~2000件 66円
2001~3000件 64円
3001件以上 62円

■オプション
PMS連携機能 5,500円(税込)

予約カード印刷機能 1,650円(税込)

在庫一覧印刷機能 1,320円(税込)

CSV出力機能 1,320円(税込)

本部管理機能 1,320円(税込)(1施設あたり)

ブッキングアナライザー 2,200円(税込)

レートサーベイ 11,000円(税込)

予約情報入力機能 2,200円(税込)

在庫一覧印刷機能 1,320円(税込)

トリップアドバイザー連携機能 5,500円(税込)

チャットボット連携機能 11,000円(税込)

日本語・英語切替機能 11,000円(税込)

RMS連携機能(レベニューマネジメントシステム) 11,000円(税込)

初期費用

63,800円

オプションを申し込みした際の初期費用は0円です。

手間いらず メリット

・在庫調整の画面に、料金カレンダーも重なって表示されるので、どの料金で売ろうとしているのか一目で分かります。

・書き込み操作不要で、在庫調整、料金反映などが直ちに行われます。
保存ボタンなどを押し忘れる心配が少ないです。

手間いらず デメリット

・料金カレンダーが基本カレンダーしか作れません。
プランごとにカレンダーを変えたい場合は、料金グループごとにカレンダー設定が必要なので、個別に設定するプランが多い場合は作業量がとても多くなります。
作業量は多いですが、ねっぱんと違い、料金グループごとのカレンダー設定は可能です。

・らく通のようにプラン名で売り止め、料金コントロールはできません。

・在庫調整画面で、うっかり数字を入れてしまってもすぐにネットに反映されるので、常時開いている場合は間違って押さないように気を付けましょう。

TL-リンカーン

TL-リンカーンは、らく通と同じように3種類のサービスがあります。

・フルサービス(旅行会社+ネット) 33000円~
・旅行会社管理機能限定版 16500円~
・ネット販売管理機能限定版 16500円~

※いずれも総客室数により料金が変動します。

ここでは、多くの宿が該当すると思われるネット販売機能を選択した場合について説明いたします。

月額料金

基本料金 16,500円~

※ネットでの口コミでは、36室の場合月額33,000円のようです。

PMS連携費用は非公開です。

一般的に必要な費用である基本使用料+PMS連携オプションを合わせた月額費用は
30室~40室の場合、推定40,000円と考えてみました。

実際のところは、株式会社シーナッツへお問い合わせください。

初期費用

100,000円

TL-リンカーンのメリット

・4つのサイトコントローラーで一番先進的な画面デザインです。
機能が最も多いです。

・分析機能が充実しています。
ただし、サイトコントローラーで分析できるのはネット予約だけなので、直予約や団体予約を除いた分析に限定されます。

TL-リンカーンのデメリット

・ボタンが多すぎて、初心者にはどこのボタンを押せばよいのか分かりにくいです。

サイトコントローラーとPMSを合計した料金の比較

ねっぱん らく通 手間いらず
イージー会計 22,880円 対応不可 対応不可
Staysee 21,900円 23,880円 43,790円
innto 18,678円 対応不可 40,568円

※20室の場合。
※innto、イージー会計は室数により料金が変動します。
※手間いらずは予約件数が月200件の場合。予約件数により料金が変動します。